
春の訪れや初夏の兆しを感じる頃になると、ハニーハンターの仕事もにわかに慌ただしくなります。
それは、花の咲くタイミング、そしてミツバチたちが蜜を集める最良の瞬間を逃さぬよう、常に自然と向き合い続けているからです。

そのため、シーズンに入ると毎日天気予報とにらめっこ。
京都だけでなく、全国各地の天気を頭に入れながら、「どの地域が咲いているか」「雨の影響はないか」「気温や風の具合はどうか」
――そんなことばかり考えて過ごします。

現地の養蜂家さんとも頻繁に連絡を取り合い、「今がチャンスかどうか」を判断します。
採蜜のタイミングを見極めるには、天気だけでなく、「花の開花具合」「ミツバチの動き」そして「養蜂家さんの判断」が何より大切です。

そうして決める「この日がベストだ!」という瞬間に向けて、出張の予定を動かしたり、場合によっては大事な会社の会議や家族との予定を入れられないこともあります。
それでも、お客様にできるだけおいしい蜂蜜をお届けするため、私たちは自然の都合に合わせて動くしかないのです。

蜂蜜は、その年の天候や採蜜の瞬間によって、驚くほど味わいが変わります。
だからこそ、私たちは“今しかない”というタイミングを信じて、動き続けます。
天気を読むことも、花の気配を感じることも、すべては一滴の蜂蜜に込めるため。
そんな日々を、これからも大切にしていきたいと思います。
