〇シングルオリジンハニーについて

蜂蜜は世界中のほとんどの人が知っている天然の甘味料ですが、蜂蜜について詳しく知っている人はそんなに多くありません。レシピ本やインターネットのサイトでも、「蜂蜜」とだけ記載され、どのような蜂蜜かに触れられていることは少ないのが現状です。
しかし、同じ「蜂蜜」の中にも非常に多彩な個性があります。ワインで言うヴィンテージ、チョコレートで言われるビーントゥバー。そんな蜂蜜に伴うストーリーを少しでもお客様にお伝えしたい。そんな想いで作ったのが、金市商店の「シングルオリジンハニー」シリーズなのです。

[タイプ別に蜂蜜を選ぶ]

食べやすく、様々な使い方ができる万人受けする蜂蜜

風味や見た目が個性的な蜂蜜

ふわっと広がる花の香りが特徴の蜂蜜

果実を思わせるジューシーな味わいの蜂蜜

甘みと香りのバランスが良い蜂蜜

〇シングルオリジンハニーの分類方法

シングルオリジンハニーを作るにあたって、ラベルには6つの情報を記載しております。


1.ナンバー

シングルオリジンハニーにはそれぞれ4桁の数字が記載されております。「蜜源・タイプ・採蜜地・採蜜時期」によって違う蜂蜜をそれぞれ1種類としてカウント。「0001」から始まる蜂蜜は「0100」まで最初に発売されますが、新しい蜂蜜の出会いがあるたびに「0101」から順番にカウントアップしていきます。現在から未来において、桁数が足りなくなるまで様々な蜂蜜と出会い、お客様に提供し続けることができるよう、ナンバーを積み重ねていければと思います。

2.蜜源 蜜源とは、ミツバチがどんな花から蜜を集めてきているかを表しています。蜂蜜の味わいを決める非常に大切な要素の一つです。 蜜源に関して、大きく分けると単花蜂蜜と百花蜂蜜に分けることができます。単花蜂蜜は、主に一つの花からミツバチが集めた蜂蜜のことで、百花蜂蜜はいろいろな花から採れた蜂蜜のことを指します。 日本においては、国土が南北に長いため、四季が存在し、様々な植生があり、いろいろな花から蜂蜜を採ることができます。また、世界では熱帯地方や寒冷地方などの気候、コーヒーや果実などの産業による蜜源など、日本にはあまりない個性的な蜂蜜も数多く存在します。蜜源ごとに分けられた蜂蜜は50種類近くあり、品ぞろえは日本でもトップレベルです。3.タイプ

いろいろな花から採れる蜂蜜を「味わい・香り・糖度」により分類し、5つのタイプで表現しております。

「シンプル」タイプは、非常に味わいがすっきりと食べやすい蜂蜜です。トーストから料理まで、様々な使い方が可能で、万人に好かれやすい蜂蜜です。

「フローラル」タイプは、蜂蜜を口の中に入れたときに、ふわっと広がる花の香りが特徴です。華やかな香りと繊細な味わいが特徴で、紅茶やハーブティなどに入れて飲むのがおススメです。

「フルーティ」タイプは、果実を思わせるジューシーな味わいが特徴。ヨーグルトやフルーツジュースとの相性は抜群です。

「リッチ」タイプは、個性的な蜂蜜が非常に多いです。色が真っ黒な蜂蜜や、濃厚な甘みの蜂蜜、酸味が強い蜂蜜などもあります。そのままでは食べにくいとの意見もありますが、製菓、製パンの原材料として、その個性を生かした使い方をされることも多いです。

最後に「バランス」タイプ。甘みと香りのバランスが良く、様々な用途でお使いいただけます。

その5タイプの中間点などを含め、合計13タイプの分類を蜂蜜選びに生かしていただければと思います。

4.採蜜地

金市商店では、蜂蜜がどこで採れたかをすべて記録しております。同じ蜜源の蜂蜜であっても、採れる地域によって微妙に味わいが異なります。リンゴでは青森県、ミカンでは和歌山県など、果実に由来した生産地も多く、国内や世界でも人気が高いあかしあ蜂蜜においては国内外の10以上の産地別の蜂蜜をラインナップ。生産地によって、わずかながら確かに違う味わいを感じていただけます。

5.採蜜時期

金市商店では、蜂蜜を仕入れるにあたり、できるだけ詳しく蜂蜜の採れた環境を聞き取りしております。同じ地域、同じ蜜源であっても、年度ごとに気候や環境が変化しており、その環境変化が蜂蜜にどのような影響が与えているかを把握するためです。

猛暑や台風、少雨、害獣など様々な要件によって、草木は影響を受け、花がたくさん咲いたり、まったく咲かなかったりします。また、5年に一度しか花を咲かさないような植物も存在します。また、急な雨が降り出したり、気温の乱高下などで1日違うだけでも品質が全く違うこともあります。その情報も総合的に集めることで、蜂蜜の品質を安定させることにつながります。

6.ハニーハンター市川拓三郎のサイン

シングルオリジンハニーはすべてハニーハンター市川拓三郎のサインが入っています。

これは、ハニーハンターが納得して仕入れた蜂蜜である証であり、お客様へ「安心安全で高品質な蜂蜜」を提供する責任です。ハニーハンターが選んだ蜂蜜なら、安心して食べることができると思っていただきたいと考えています。



〇養蜂家ではなく、蜂蜜屋である金市商店

金市商店はミツバチを飼う養蜂家と違い、養蜂家から蜂蜜を仕入れて、瓶詰し販売する蜂蜜屋です。そのため、世界中、日本中にいる50人を超える養蜂家と取引を行います。いろいろな養蜂家と取引することで、一つの地域や国では扱えないような様々な種類の蜂蜜を集めることができます。また、天候不良による不作などを、別の地域の養蜂家からカバーできたり、より高品質な蜂蜜を選んで買うことができるなど、「安心安全で高品質な蜂蜜」を仕入れるためには大切なことなのです。 


〇ハニーハンター市川拓三郎

創業者・市川末吉の孫として生まれ、小さいころから蜂蜜に囲まれ育ちました。のどが痛くなれば、蜂蜜をお湯で溶いて薬代わりに飲み、小さいころから蜂蜜の瓶詰を手伝うこともありました。幼稚園の時から夢は「蜂蜜屋さんになること」。

関西大学在学中には、オーストラリアやニュージーランドの養蜂家を訪ね、蜂蜜留学を果たします。また、卒業旅行がわりにアメリカ、ブルガリアやハンガリーなど、世界の養蜂家も訪問。

卒業後は輸入食品の会社に勤め、ワインや紅茶など嗜好品を取り扱い、食べ物に対しての見識を深めます。26歳で家業である金市商店に入社。入社後は蜂蜜の仕入れと製造責任者を中心に、直営店舗の管理などを経て、32歳で代表取締役に就任。国産の蜂蜜酒(ミード)の開発や、新しいブランド「クリームパン専門店キンイロ」の立ち上げなど、蜂蜜の使い方をさらに広げるべく、様々なことにチャレンジしております。


金市商店に入社後から一貫して行っているのが、蜂蜜の仕入れと製造の責任者です。社長になってからも、金市商店の蜂蜜は市川拓三郎が自ら仕入れます。「安心安全で高品質な蜂蜜」を集め、販売するためには養蜂家との信頼関係が何よりも大切だからです。

初めて仕入れ担当として現場に出たときは、そこら中を飛び回るミツバチよりも、屈強な体格で、訛りが強い養蜂家との出会いが印象に残っています。「お前のような養蜂のことを何も知らん奴が何しに来た」とすごまれたことも。しかし、一緒に採蜜作業を行ったり、蜂蜜を通じて対話したり、時には酔いつぶされるまでお酒を飲まされたり。正面から付き合いをしていくことで少しづつ認められるようになりました。現場に出始めて5年ほどたった時に同じ養蜂家から「ちょっとは立派になってきたな」と言われたときが非常にうれしかったのを覚えています。

そんな養蜂家との付き合いの中で一番緊張するのが蜂蜜の値段交渉です。養蜂家が汗水たらして採った蜂蜜に、値段をつけて買っていくのです。値段が折り合わなければ、養蜂家は蜂蜜を1本も分けてはくれません。彼らは全身全霊をかけて蜂蜜を採り、値段をつけられることが自らの仕事への評価だと思っているからです。全神経を舌に集中し、蜂蜜の味わいや香りを感じ取ります。採蜜場所や採蜜日なども重要な情報です。そして考え抜いた蜂蜜の値段を提示します。商売なので少しでも安く買いたいのは本音ですが、養蜂家のプライドの塊である蜂蜜を不当に安く買うことはできません。お互いの納得できる価格を提示できないと、翌年以降の取引はないのです。

そのため、養蜂家がミツバチのプロであるように、私は蜂蜜のプロであろうと決めました。国内だけでなく、世界の蜂蜜に対しても勉強し、年間300種類以上の蜂蜜を食べます。時には、蜂蜜の中に不純物が混じったニセモノの蜂蜜と出会ってしまうこともあります。自らの舌や鼻、目を使った官能検査だけでなく、科学的な検査も用い、蜂蜜の真贋を見極め、「安心安全で高品質な蜂蜜」を追い求めて、蜂蜜に真正面から向き合います。そうして誰よりも蜂蜜と触れ合い、蜂蜜の深みを知ることで蜂蜜のプロになっていけると思っております。それが市川拓三郎が「ハニーハンター」であるということだと思っております。

ハニーハンター市川拓三郎のテーマは「蜂蜜への挑戦」です。蜂蜜との出会いは一期一会です。今年出会った蜂蜜と、来年出会う蜂蜜は別物なのです。その一つ一つの蜂蜜と向き合い、蜂蜜に込められたストーリーを紐解いていく。そして、それを多くのお客様へ伝えていく。また、日本だけでなく、世界にはまだ見ぬ蜂蜜がまだまだたくさんあります。そうした蜂蜜を追い求めて挑戦していくことがハニーハンターの使命なのです。

〇「シングルオリジンハニー」に込められた想い

毎年春になると、南は九州から、養蜂家の元へ直接向かい、自ら2トントラックを運転し、北は北海道までミツバチとともに北上する養蜂家を追いかけます。採蜜の現場を訪ね、時には一緒に採蜜作業を行い、買い付けた蜂蜜をトラックへ積み込みます。海外の養蜂家への訪問も含め、年間の移動距離は52000キロ、地球1.3周分に及びます。そうやって手に入れた蜂蜜は、金市商店の京都の山科工場へ送られ、検査などを行い品質チェック後、瓶詰めし、商品化します。

商品化された蜂蜜は、直営店の蜂蜜専門店ミールミィや、全国のスーパー、百貨店などを介して、お客様のもとに届きます。お客様にとってはただの蜂蜜かもしれません。しかし、ミツバチと養蜂家の想いがこもった蜂蜜なのです。その蜂蜜に込められた想いをお客様に少しでもお届けしたい。「シングルオリジンハニー」に込められたハニーハンター市川拓三郎としての想いであり、プライドなのです。